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申請前チェック

補助金の電子申請に必要な「GビズID」とは?締切直前に慌てないための準備

国の補助金の多くは電子申請(jGrants)が前提で、事前に「GビズID」の取得が必要です。IDの種類・取得の流れ・締切直前に慌てないための準備チェックリストを、これから申請する田中さんとの対話で整理します。

「補助金に申請しよう」と決めてから、実は最初のハードルは事業計画書ではありません。国の補助金の多くは電子申請システム「jGrants」で受け付けており、そこにログインするための「GビズID」というアカウントが前提になっています。しかもこのID、締切の前日に思い立って取れるものではありません。今回は、これから初めて補助金に申請しようとしている田中さんとの対話で、GビズIDとは何か、そして締切直前に慌てないための準備を整理します。

GビズIDって、そもそも何のために要るの?

田中さん(創業準備中)池田さん、狙っている補助金の公募要領を読んでいたら「電子申請にはGビズIDが必要です」と書いてあって。これ、何のことですか?申請書とは別に用意するものなんですか?
池田診断士(中小企業診断士)はい、別物です。国の補助金の多くは、jGrantsという電子申請の共通システムで受け付けています。紙の申請書を郵送する時代ではなくなっていて、このjGrantsにログインするための行政の共通アカウントがGビズIDです。いわば「窓口に入るための鍵」で、事業計画書の中身とは別に、先に用意しておく必要があります。
田中さん(創業準備中)鍵がないと、そもそも申請の窓口にたどり着けないってことですね。
池田診断士(中小企業診断士)そういうことです。ここで実際にあった話をひとつ。ある事業者の方は、締切の直前になって初めてGビズIDが必要だと知り、あわてて取得を進めたのですが、スマートフォンでのマイナンバーカード読み取りがうまくいかず、何度もやり直すうちに手間取ってしまったことがありました。事業計画がどれだけ良くても、鍵がなければ窓口の中に入れません。ここは事業計画書の出来とは無関係に、早めに済ませておくべき手続きです。

GビズIDにはどんな種類があるの?

田中さん(創業準備中)「GビズID」って一種類だけじゃないんですか?
池田診断士(中小企業診断士)実はいくつか種類があります。大きく分けると、法人代表者・個人事業主本人が単独で使う「プライム」、法人内の複数人で権限を分けて使う「メンバー」などがあります。補助金の電子申請では、多くの制度で「プライム」が前提になっていますが、必要な種別は制度や公募回によって案内が変わることがあります。
田中さん(創業準備中)じゃあ、種類を間違えて取ってしまうこともあるんですか?
池田診断士(中小企業診断士)あります。実際に、簡易な種別だけを取得していて、あとから補助金の電子申請に必要な種別への切り替えが必要になったケースを見たことがあります。切り替えにもまた手続きと時間がかかりますから、二度手間になってしまうんです。狙っている制度の公募要領や電子申請マニュアルで「どの種別が必要か」を先に確認しておくのが安全です。
種別の位置づけ(一般的な整理) 想定される使い方
個人事業主・法人代表者向けの単独アカウント 補助金の電子申請で多くの制度が前提とする種別
法人内で複数人に権限を分けるアカウント 経理担当・複数拠点など、社内で分担して手続きする場合
簡易な登録のみのアカウント そのままでは補助金の電子申請に対応しないことがある

※ 名称・要件・利用範囲は変更されることがあります。必ず公式サイトと狙っている制度の公募要領・電子申請マニュアルでご確認ください。

取得にはどれくらい時間がかかるの?

田中さん(創業準備中)一番知りたいのはここです。GビズIDって、申し込んでからどれくらいで使えるようになるんですか?
池田診断士(中小企業診断士)正直にお伝えすると、ここは断定できません。申請の方法(書類を郵送する方法か、マイナンバーカードを使ってオンラインで手続きする方法か)によっても変わりますし、混雑状況によっても変わります。発行には時間がかかる場合があるので、締切の直前ではなく、申請を検討し始めた段階で着手する、というのが実務上の鉄則です。
田中さん(創業準備中)「何日で取れます」とは言えないんですね。
池田診断士(中小企業診断士)言えません。ここを具体的な日数で断定している情報を見かけたら、むしろ疑ってください。所要期間は制度の運用状況で変わるので、最新の案内は必ずGビズID公式サイトでご確認ください。一つだけ言えるのは、マイナンバーカードを使ったオンラインでの本人確認に対応した申請方法もあるということです。書類を郵送する方法と比べて手続きの流れが変わる場合があるので、これも公式サイトの案内で確認してから進めるといいと思います。

締切直前に慌てないためには、何を準備しておけばいい?

田中さん(創業準備中)GビズID以外にも、電子申請の前に準備しておいた方がいいことってありますか?
池田診断士(中小企業診断士)あります。電子申請そのものは、事業計画書を別途Word等で作成して添付する形式の制度も多く、システム上の入力は概要レベルで済むことが一般的です。ただし、経費の積算根拠は見積書の内容と一字一句レベルで合わせておく必要があります。「タイルデッキ一式」のような大づかみな書き方ではなく、単価と数量に分解して見積書と揃える。ここがずれていると、入力の段階で手戻りが起きます。
田中さん(創業準備中)事業計画の中身だけでなく、書類同士の整合性も見られるんですね。
池田診断士(中小企業診断士)そうです。締切直前にまとめてやろうとすると、この照合作業だけで数時間かかることもあります。私がおすすめするのは、締切から逆算して次のチェックリストを早めに埋めておくことです。
  1. GビズIDの種別を確認し、必要な種別を取得済みにする
  2. 見積書を早めに取得し、積算根拠を単価×数量で見積書と一致させておく
  3. 賃上げ要件がある制度なら賃金台帳を先に確認する(賃金台帳を先に見る理由
  4. 添付書類(決算書・確認書類等)をPDF化して手元にそろえる
  5. 締切日と、そこから逆算した「今日やること」を締切カレンダーで確認する
田中さん(創業準備中)「締切の前日にまとめてやる」が一番危ないパターンってことですね。
池田診断士(中小企業診断士)まさにそこです。電子申請の手続き自体は、事業計画の完成度とは別のところで詰まります。締切から逆算したスケジュールの立て方は交付決定までの標準的な流れでも整理していますので、あわせて確認しておいてください。

今日からできることは?

田中さん(創業準備中)分かりました。今日、まず何をすればいいですか?
池田診断士(中小企業診断士)狙っている制度がまだ決まっていなくても、GビズIDの取得だけは先に進めておいて損はありません。多くの国の補助金で前提になっているからです。締切カレンダーで気になる制度の締切を確認しつつ、今日のうちにGビズIDの状況(未取得か、取得済みでも種別が合っているか)を確認しておいてください。準備の進め方に迷ったら、状況を伺った上で整理しますので、無料相談も気軽にどうぞ。
田中さん(創業準備中)「まず鍵から」ですね。今日中に確認します。ありがとうございました!

※ 本記事はGビズIDおよび電子申請の一般的な仕組みの解説であり、取得に要する日数・手続きの詳細・利用範囲を保証するものではありません。最新の情報は必ずGビズID公式サイトおよび各制度の公募要領・電子申請マニュアルの原本でご確認ください。

※ 聞き手(田中さん=創業準備中・佐藤さん=開業1年目・鈴木社長=経営歴20年)は、読者のみなさまの疑問を代弁する架空のキャラクターです。回答はすべて運営者・池田哲郎(中小企業診断士)本人によるものです。

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この記事を書いた人

池田哲郎(中小企業診断士・池田計画合同会社)。山梨県を拠点に、補助金申請支援・事業計画づくりを本業とする現役の実務家。プロフィール →

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